建築物ができるまで
~倉庫建築編~

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2015年入社、今回の現場監督

今回の倉庫建築の現場監督は、入社2年目にして一から一人で携わった現場。西一の大先輩に聞きながらも、自ら考え行動した『初めての建築物』。設計図、施工図を何度も書き直し、検討を重ねていけばいく程、「本当にこれで良いのか?」と不安になってくる。最後は自分の強い思いを現場に伝えて、思いを形にしていく。

もちろん、もっとこうすれば良かった。という箇所もあるが、『同じことがあれば、回り道はもうしない』そう話してくれた。完成した時には、他では味わう事が出来ない大きな達成感があったという。

顔写真

建築場所は「土器」が出てくるかもしれない地域
~土木工事~

工事は、車の板金屋さんの「倉庫新築工事」、場所は「開発区域」にあたる。しかも「周知の埋蔵文化財包蔵地」石器・土器などが出てくる可能性がある。掘削工事の前に考古学者の方が立ち合いのもと試掘を行い、埋蔵文化財の層に当たる事などなく、問題無いことを確認の上、掘削工事を開始。また、周辺地域の方々への説明などを行いました。中でも大変だったのが役所への申請、何度もやり取りを繰り返し足を運んだ。

地盤改良

地盤を改良 DOBOKU-kouji

余分な土を、薄くすくい取って均等にし、地盤改良材をまぜていきます。今回は16tの改良材を使用

床つけ

床付け DOBOKU-kouji

地面を正確に平らに仕上げ、この後、墨出しを行う為の捨コンと呼ばれるコンクリートを打つ

基礎工事

基礎工事DOBOKU-kouji

型枠を作り、鉄筋を配してコンクリートを流し基礎を作っていく

機能性とデザイン性を兼ねた外観
~建築工事~

自分なりに考えた提案も盛り込んだ。屋根は熱を吸収しにくい色に、壁は汚れが目立たず付いてもすぐに取れる壁にした。

鉄骨工事

鉄骨建て方 kentiku-kouji

鉄骨をクレーンで吊るし慎重に組んで行く

屋根工事

屋根工事 yane-kouji

暑さを抑えられるよう、色を考え提案した屋根

屋根工事

屋根工事 yane-kouji

設計図面上では軒先の長さまでは指定出来ていなかったが、建物のフォルムを現場で確認する上で、バランスの良い軒の出寸法に変更した

顧客の使い勝手を考えた提案
~内装・塗装・外構~

使う立場の気持ちに立った提案を行った。使用頻度の高い箇所は強固な材料を使用、落ち着いた色で外観はスタイリッシュな印象に。完成後、お客様は大変気に入ってくれた。

内部

内装工事 naisou-kouji

倉庫内の鉄骨色は お客様からの要望にあったフェラーリレッドに近い色を選択、対して、事務所内部を濃い青色とすることでコントラストの映える提案をした

塗装工事

塗装工事 gaikou-kouji

作業中に道具などが当たる事を想定し、腰壁を一般より高めに設定。外観は壁面と同系の濃い色を塗装する事で下回りを引き締め、一体感を出した

外構工事

外構工事gaikou-kouji

壊れた車の修理を行う為、全面をアスファルト舗装とせず、倉庫の前を丈夫なコンクリート舗装にした

気付かされた課題・・・

「西一の建築じゃないな」

内部が完成に近づいたとき、代表建築士に見てもらった。
階段と2階の取り合いを見て「西一の仕事じゃねぇな」西一の仕事は細かい納まり(材料と材料の継ぎ目)にこだわる。細部の仕上がりが建築の本質を決定する。一般の人が見て、違和感がないのはそこに気を遣って作りこんでいるから。

留意出来ていなかった点に気づかされた。確かに、と強く反省した。すぐに詳細図を書き、現場で修正を施した。 次につながる大きな糧となった。

「こうすればもっとスムーズだった」

鉄骨のさび止めの色には一般に、「赤」と「グレー」がある。鉄骨色をフェラーリレッドにするのであれば、「赤」を選択しておけば、塗装色の載り具合はより良かった。今回は「グレー」にしてしまっていた。お客様の色の選択と、鉄骨のさび止め色のタイミングで間に合わなかったとはいえ、次回は同じミスはしないようにする。

階段

得られたやりがい!

エンドユーザーと直接かかわれる面白さ

直接、顧客と関われるのも面白いところ。お客様の思いや笑顔を直接感じる事が出来るし、自分の思いもダイレクトに伝える事が出来る。その分、手を抜く事は出来ない。全てを出し尽くして設計、施工に反映させていく。

自分の仕事が形になる"やりがい"

建築物は建てて終わりではない。お客様の要望を聞きとり、設計から始まり、その建築物が壊されてしまうまでの付き合いである。「建築は総合格闘技である」は、恩師の言葉であるが、まさにその通りであった。あらゆる知識を身に着け、経験を積み上げ、次なる建築物へ挑んでいく!

倉庫
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