*

築30年 木造2階建ての断熱性・遮音性を高めるには建て替えしかない?遮音性能を上げる全面リフォーム方法

築30年の家 遮音
こんな質問に答えてみたいと思います。

【質問】
築30年木造二階建て 断熱・遮音 リフォームか建て替えかの判断基準は?
断熱性と遮音性を改善したいと思っています。

2軒の工務店に相談したのですが、「その要求なら建て替えたほうがいいだろう」と言われました。

■断熱性について、窓を高性能なものに変えるだけではなく、
「フローリングの下にも断熱材を入れたい、壁にも入れたい」となると、
もう即ち建て替えになるのでしょうか?

■遮音性について、私としては、
「道路の車のエンジン音や話し声等を室内で聞きたくない」と言ったのですが、
工務店では「防音素材」の話ばかりをされてしまいました。
それはうちの声が外に出ないということですね?

それもいいんですけど「外の音を聞きたくないんです。」
防音と遮音は違いますよね?遮音工事は効果が出にくいのでしょうか?
遮音はあまりやりたがらない業者が多いのでしょうか?

築30年、木造二階建ての断熱性・遮音性を高めたいです。
リフォームか建て替えかの判断基準はどこがポイントでしょうか?

【回答】

築30年 木造2階建て住宅の「断熱+遮音」の要望に対して、即「建て替え」とは、少し乱暴のような気がします。建て替えを論ずるのは、ソフト面またはハード面のいずれか又は両方向から考えて使用に耐えないときに論ずべきと考えます。 
 
■ソフト面、即ち機能性が現代にそぐわない。どういじっても使える間取りにはならない。等にてリフォームのしようが無い時です。
 
■ハード面とは構造的に補強の仕様がない、または老朽化が著しく、補修・補強するより全部取り換え(建て替え)た方が安価であると考えらえられる時です。
 

遮音と防音について、正確な意味の違いは定かではありませんが、
筆者として考えますのは「遮音」とは外部からの音を遮断する事であり、「防音」とは外部からの音の侵入を避けると同時に内部の音漏れを防ぐ事だと勝手に判断していますので、相談者の意図は「遮音」の希望だと考えて見ます。

 

単純に考えて、遮音材で6面(壁4面・床・天井)を囲えば遮音効果は100%満たされます。そこで、遮音材の問題が第一に考えられますが、遮音材としての性能は、密度と重量によりその効果が大きく、一般に言うRC(コンクリート)造がその最(さい)たるものです。

 
ご相談の物件は木造ですので、外壁と屋根の仕上げを重い物に取り換えることにより、遮音効果を上げる必要があると思いますが、屋根を重量のある材料(例えば瓦)で葺き替え、外壁も思い材料(例えばモルタル塗り)で造り替えをするとすれば、建物の全荷重が大きくなり地震に対する検討が必要になります。

 
そこで、地震対策として、基礎・壁・床と検討するわけですが 壁については比較的容易に補強できますが、基礎と床については簡単に施工不可能と考えられます。

 
ですから、遮音性能向上の為のベストの方法である「重量のある仕上げ材」での対応はあきらめざるを得ない(建て替えしかない)となり、どの程度効果が期待できるかわかりませんが、外壁の仕上げ材を遮音性の高いものにランクアップすると同時に、下地材の追加(例えば構造用合板の貼り増し)の上で遮音シートを貼り増し、開口部についてプラスインサッシ等によりて重窓にすれば、ある程度遮音効果はあると考えます。

 
最後に断熱についてですが、床下及び屋根裏については、比較的容易に断熱材の追加及び入れ替えはできると考えます。
外壁面については、先に述べた外壁材の撤去後、補強材+遮音材+仕上げ材を施工する時、開柱内に性能の良い断熱材を充填すれば(開口部はプラスインサッシ)断熱効果は発揮できると考えます。
  
結論として、建物の構造、現況等の調査しなければ決定はできませんがそれらをクリアしておけば全面リフォームにて対応できると考えます。

関連記事

無垢のフローリングをそのまま上から貼るのと、断熱材を入れるのどっちが効果ある?

こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 リフォームに

記事を読む

インナーガレージ 地域は関係なく材料は●●以上のモノを使わなければならない。建築基準法にガレージはない?

  【質問】 インナーガレージ付きの木造住宅を建てたいと思っているので

記事を読む

スケルトンリフォーム戸建の基礎 捨コンと床下点検の高さがなくてもよい理由と鉄筋の間隔はあなたの気持ち次第な訳

  こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 スケルトンリフォ

記事を読む

「軽量鉄骨は頑丈なイメージ」「木造は温かみがある」それぞれのメリットデメリット。実は、決め方はあなたのコレ次第なんです!

  こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 約5

記事を読む

ガリュバリウム鋼板の外壁。強風が吹くとバリバリ剥がれるような音がする!何とかするにはコノ方法

  【質問】 家を建て住み始めてから1年9ヶ月くらい経つ我

記事を読む

購入前の築30年中古住宅 この3つが分かれば完全リフォーム可能か分かります!

こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 築30年以上の古家付き、物件が売

記事を読む

『耐震について大工さんからの質問』すべてに筋交いを入れると地震に強くなる?大事なのは●●●●

こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 大工をしているものです。 丁寧

記事を読む

耐震ボード(ダイライト)筋交いなしで不安・・。断熱材(アクアフォーム)湿気で木材は腐らない?

こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問】 今度、地元の工務店で 木造軸組の

記事を読む

「鉄骨造だから木造に比べて丈夫です」それってホンマ?軽量鉄骨造の耐用年数が木造より短くなる場合とその理由

  【質問】 積水ハウスの中古住宅(築18年)の購入を考えています。 空

記事を読む

床鳴りと断熱は関係ある?床下の隙間を埋めるにはこの方法!3ステップの解決策

  【質問】 床下の断熱材の効果について質問です。 築7年の木

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


  • 大阪の工務店
    「住まい工房にしいち」の代表一級建築士
    西 規夫(にし のりお)
    1944年4月15日生まれ
    一級建築士歴 約40年

    建築の知識を少しでも、若い方
    に役に立ててもらいたいと 
    『Web建築相談』を始めました。

    隠れた問題は、実際に見ないと
    見つけることはできませんが
    家の心配ごと解決のヒントに
    なればうれしいです。

    住まい工房にしいち
    大東市諸福3-5-1-305
    ℡072-886-3078
    プロフィール

  • お名前【公開されません(必須)】

    メールアドレス【公開されません(必須)】

    相談内容

    こちらの内容で送ります
    (チェック入れて↓「送信」ボタンを押して下さい)

    ご相談いただいた方の感想はこちら
車椅子対応の美容室。予算と間取り

こんな質問が参りましたので、答えてみたいと思います。

築50年の木造二階建て、床だけ直すには?2つの切り分け方法

こんな質問に答えてみたいと思います。 【質問

床下に調湿材が必要?独自の視点でズバッと指摘

こんな質問に答えてみたいと思います。メールが届かず直接返信

→もっと見る

PAGE TOP ↑